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「マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して」 20060209

晩、街へ買い物に行くついでに、友人と映画「マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して」を見に行った。

myarchitect.gif

20世紀最高の建築家のひとりであり、20世紀最後の巨匠とも言われるルイス・カーン。そのスピリチュアルな建築だけ見ていたら、カーンは生涯独身だったといわれても、信じてしまう人は多いのではないだろうか。

しかし、ルイス・カーンには3人もの愛人がいた。その2人目の愛人の息子、ナサニエル・カーンがこの映画の監督であり、巨匠ルイス・カーンの建築やゆかりの人物達を巡るの旅の主人公でもある。

旅先は、父親の手がけた建築はもちろんのこと、他の愛人やその娘たち、父親の影響を受けた有名建築家や、元所員、工事の現場監督までに及ぶ。

ソーク生物学研究所の静謐な中庭で、自らひとりローラーブレードに興じる姿はあまりに悲哀だった。またルイス・カーンと折が合わなかったフィラデルフィア都市開発委員長との会話シーンでの、ナサニエル・カーンの複雑な表情も印象的だった。賞賛する人の言葉だけでなく、対立した人の言葉も織り込まれている。

最後は遺作となったバングラデシュの国会議事堂にて、地元の建築家が涙をぬぐいながら語る。「……貧乏な国だということを彼は気にかけなかった。実現するか否かもね。だから、最貧国に彼の最大の建物ができた、命を代償にしてね。」と。

集中して見ていたからだろう、あまりに短かった。美しい映像だけど、実際に足を運んだものとしては、建築の紹介に関しては物足りなさを感じてしまった。ただそれは量的なものかもしれない。重要なエッセンスに触れる映像は確かにあったから。

一方で、ルイス・カーンの人物像を描く数々のインタビューはとても新鮮だった。おぼろげな父親像をずっと背負い続けていた息子だからこそ、ここまで様々な人に迫ることが出来たのだろう。そして2時間に納めることがもっとも辛かったのは、他ならぬナサニエル・カーン自身であったに違いない。

特に印象的だったのが、「彼はあまりにも多くの人を愛しすぎたから、もっとも身近な人を充分に愛することが出来なかった」というような意味合いの言葉。その半分はカーンの建築を訪れれば全身で感じることが出来る。自分が太陽の下で、地球の上で、まさに「生きている」ということを感じさせてくれる、そんな建築だった。

コルビュジェやライトの建築はいちおう日本でも見ることが出来るけれど、カーンの建築は日本では見ることが出来ない。海外旅行に行ったとしても、通常の観光地めぐりをしていてはカーンの建築を見る機会はなかなか無いだろうから、なおさらこの映画はおすすめである。とはいえ、今のところ東京でしかやっていないというのが残念。

HI340449.jpg

上映はこちら:Q-AXシネマ
Google Earth の旅」に「ソーク生物学研究所」をアップしました。
Nikon Online Album」に2003年に撮った「インド経営大学」の写真があります。32枚目から54枚目までがルイス・カーン設計のインド経営大学です。
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  1. 2006/02/09(木) 17:10:55|
  2. その他 都市・建築
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:9
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コメント

谷口吉生とカーンが同一線上ですか。共通点もあれば異なる点もあると思いますが、確かに今の日本では最も「カーン的」な建築家なのかもしれません。よくわかりませんが、どちらもすごい建築家だということは間違いないと思います。

6つ見るってすごいですね。カーンの建築のほとんどがアメリカにあります。アメリカになかなか足が向かない僕にとっては大変なことです。
  1. 2006/03/01(水) 00:55:38 |
  2. URL |
  3. hidechan #-
  4. [ 編集]

まるで建築好きみたい

社内の人と雑談してたら、東京出張の際にマイ・アーキテクトを観て来たということが偶然判明。その方、今までにカーンの建築を6つ見たそうです。ひでちゃんさんの日記で知ってたから『マイ・アーキ・・』で『ルイス・カーンですか?』とか言っちゃってびっくりされました。出張ついでに六本木の東京倶楽部というところに見学に行かれてそこもすごーくよかったらしいです。その方いわく、その方いわく、ですよ。谷口吉生さんとカーンは同じ線の上にいるように思う、とのこと。施工者のツテで無理矢理内部を見せてもらったようですが一般のひとは見学も出来ない(女性は入れない!秘密倶楽部?)らしいです。新建築の1月号に写真が出てました。シンプルで静謐で華やか。そんな印象を受けました。カーンの建築もそうなのかな、とふと思いました。
  1. 2006/02/21(火) 23:52:50 |
  2. URL |
  3. サトコ #-
  4. [ 編集]

>音楽は基本的には良かったと思いますが、すっとぼけたカントリー調だけは拍子抜けしました。
拍子抜けはしませんでしたが、軽い手拍子をするおばさんが近くに座っていてちょっとビックリしました

>ちなみに安藤さんの兄貴は北山孝雄という人です。
あは!間違えた!!なんか違うかな?と思って自信なかったけど調べるすべがなくて…ありがとう 記事修正しました

>初めて見たとき歯医者さんかと思いました。
ふふふ 確かに北山恒さんは全然似てない!と思ってはいたんですよね…北山孝雄さん(の顔)チェックしてみます
  1. 2006/02/20(月) 15:10:29 |
  2. URL |
  3. akiko189 #-
  4. [ 編集]

音楽は基本的には良かったと思いますが、すっとぼけたカントリー調だけは拍子抜けしました。あっ、やっぱりアメリカなんだなと。まぁいい意味での拍子抜けだったかもしれません。キンベルと第九の組み合わせは美しかったです。
  1. 2006/02/20(月) 13:32:10 |
  2. URL |
  3. hidechan #-
  4. [ 編集]

はじめまして

私も観てきました
ソーク研究所他映像も美しかったし
音楽も○ そして涙でした
TBいただきます
  1. 2006/02/20(月) 02:41:52 |
  2. URL |
  3. akiko189 #-
  4. [ 編集]

ルイス・カーンは幼いころに顔と手にやけどを負い、また、ユダヤ人ということもあって、コンプレックスと孤独を人一倍感じて育ったようです。

そういった生い立ちが、精神に強く訴えかける空間へとつながっているみたいです。

そして彼の愛人達は、みなカーンが自分の事を愛していると疑わずに彼の帰りを待っていたそうです。

映画館は渋谷のはずれのラブホ街にあって、見終わった後の汚く浅はかな街とのギャップがしんどかったです。

せめて全国の主要都市で上映してほしい映画だと思いました。
  1. 2006/02/15(水) 02:58:57 |
  2. URL |
  3. hidechan #-
  4. [ 編集]

東京だけ・・?

こんばんは。
これ、観てみたくなりました。父親と息子の物語としても楽しめそう。きっとルイス・カーンって女性からみたら放っておけないような魅力的な男性だったんでしょうね。

ニュースで東京のマンション価格をやってて『高っ!とても住めるとこじゃない!』と思ったところだったけど、こおゆう映画をやってるのは東京だけなんですよね。羨ましい。
  1. 2006/02/14(火) 23:52:49 |
  2. URL |
  3. サトコ #-
  4. [ 編集]

そうです。基本的にカレンダーが毎日埋まるようにアップしていきます。

ただ、seesaaは100MBですので、すぐに容量がいっぱいになってしまいそうです。ネタはたくさんあるんですけど……。
  1. 2006/02/14(火) 23:44:24 |
  2. URL |
  3. hidechan #-
  4. [ 編集]

googleの旅??

も、もしかしてgoogleの旅ってアップしているのですか?
興味わくわく状態ですよコレ。。
  1. 2006/02/14(火) 22:22:22 |
  2. URL |
  3. urban+ #-
  4. [ 編集]

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  1. 2007/08/07(火) 11:27:56 |
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